2010年06月17日

ついに民主マニフェストに登場 「辺野古にするぞ!」

公約したことを守らないのが民主党ならば、喜ぶべきか。

ついに民主マニフェストに登場 「辺野古にするぞ!」 
(沖縄タイムス6/17)



[国会閉幕] 政策が見えない選挙へ


 通常国会は会期を延長することなく閉幕した。24日公示、7月11日投開票の参院選へ向けて政治は動きだす。

 政権交代を果たした民主党政権の初の通常国会だったが、米軍普天間飛行場の移設問題と「政治とカネ」をめぐる混乱に終始した。鳩山内閣から菅内閣にバトンタッチし、支持率がV字回復を遂げたものの、菅直人首相の政策はまったく見えないまま選挙戦に突入することになる。

 本来なら菅首相の所信表明演説、それに対する各党代表質問だけでなく、衆参両院で予算委員会を開き新内閣の政策をめぐる審議がなされるべきだった。参院選で有権者の判断材料になる。

 野党の会期延長と委員会開催要求をはねのけたのは、支持率アップの余勢を参院選につなげたいという思惑があるのは明らかだ。新たに浮上した新閣僚の事務所費問題でも「政治とカネ」の説明責任をあいまいにしたまま幕引きを狙っているようだ。

 臭い物にフタをして、さっさと選挙戦に入ってしまおうという意図が透けて見える。「カネ」に並び「米軍基地」も争点がぼかされた。

 民主党は参院選の政権公約(マニフェスト)で、普天間の移設先を名護市辺野古周辺とした5月末の日米共同声明に基づく対応方針を打ち出す。

 昨夏の衆院選で自民党政権による日米合意の見直しを公約にしたが、結局小手先だけの微修正にとどまり、「最低でも県外」と宣言した鳩山由紀夫前首相の退陣劇で窮地を切り抜けようとしている。

 菅首相が過去に海兵隊不要論を公言したことを代表質問で指摘した社民党の福島瑞穂党首に対して、首相は「自社さ政権で村山富市首相も安保廃棄の社会党方針を撤回した。首相の立場の高度な判断だった」と切り返した。

 野党時代の発言は政権奪取後にご破算にしても構わないというのが、菅首相の政治学なのだろうか。国民が支持した政権交代を虚構に変えてしまう発言だ。

 1995年の米兵暴行事件で沖縄問題が村山内閣を揺るがし、米軍用地強制使用をめぐり当時の大田昌秀知事を相手に村山首相が提訴した。首相退陣のきっかけとなった。

 村山、鳩山両氏とも野党時代の発言が命取りだったとしたら、菅首相も時限爆弾を抱えていることになる。

 参院選後の8月には政府は辺野古に建設する滑走路の位置や工法を決める予定だが、沖縄は明確に反対しており、今後も波乱が予想される。

 民主党は沖縄選挙区で候補者擁立を見送り、公認・推薦のない全国唯一の空白区になりそうだ。県連は自主投票を決め、国民新党も同様の方針だ。与党が沖縄で信を問うことのない異様な事態となる。

 沖縄以外で普天間が争点になる地域はないだろう。外交・防衛という国の根幹にかかわる問題が選挙で問われることなく流されていく。マニフェスト選挙がなし崩しになることを恐れる。

 基地問題の当事者をかやの外に置いた政権公約に何の意味があるのだろうか。(沖縄タイムス6/17社説



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Posted by ミチさん at 14:50│Comments(0)反基地
 
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