2009年02月13日

「そんな弾 オレたちにカンケーねえ」

昨年、県中部金武町伊芸区で起きた「流弾事件」について、真相究明中と2ヶ月間沈黙を守ってきた米海兵隊は2/12、専門官による内部調査の結果、「ウチとは係わり合いのないものです」との公式見解を表明した。正式な米軍側の発表であり態度表明と受け取らざるを得ない。

「“不都合な真実”を彼らが認めるはずない」と予想はしていたものの、これで幕引き? やはりブチ切れるムカッ

さてこれからオキナワは どうする?


早速翌日(今朝)の地元二紙の社説に取り上げられていたので全文を紹介します。

【以下 転載】(太字等はブログ管理者の編集によるもの) 

流弾事件調査
これでは納得できない

 奇々怪々とはこういうことを言うのだろう。

 「訓練とは関係がない」という結論だけを、具体的な説明もなしに一方的に示されても、納得できるわけがない。

 最終報告が明らかになっていない段階で、訓練との関係を示す「十分な証拠がない」ことを理由に、射撃訓練の継続を主張するのも、説得力に欠ける。

 昨年十二月、金武町伊芸区で起きた流弾事件で在沖米海兵隊報道部は、「最近の訓練とは直接的な関連がない」との調査結果を発表した。

 海兵隊報道部によると、バージニア州の海兵隊訓練教育司令部から弾道専門家が来沖し、調査にあたった。

 事件当日、射撃訓練を実施していた部隊は「場外への銃弾流出を防止するために定められた射撃場安全手順のすべてを順守していた」と指摘。「物的証拠も状況証拠も、銃弾の出どころが、われわれの射撃訓練場だということは示していない」と、訓練との関連を明確に否定している。

 最終報告をとりまとめ、後日、公表する予定だという。

 車の前部ナンバープレートに突き刺さっていた金属片は、県警の鑑定の結果、海兵隊が試料として提出した50口径の弾丸「M33BALL」と一致した

 米軍の射撃訓練と関係がないとすれば、この一致は、何を意味するのだろうか。

 車の約1メートルほど手前のコンクリート地面には、銃弾が当たって跳ね返ったような跡があった。これは、どういうことなのだろうか。

 わからないことだらけだ。

 キャンプ・ハンセンやキャンプ・シュワブでは、これまで何度も、海兵隊の実射訓練による跳弾・流弾事故が発生している

 シュワブでの、水陸両用装甲車に取り付けた機銃の実射訓練で、連射した銃弾が、射角ミスで山の向こう側の名護市許田の民家や畑に、雨あられのように降ってきた事故があった。

 同じくシュワブでの演習で、戦車砲の砲弾が、あろうことか、山を越えて反対側の名護市数久田の海岸に落下する事故もあった。着弾地の山の斜面から跳弾して場外に飛んでいったのである。

 当初、「あり得ないケース」だといわれたものだが、あとで跳弾事故だとわかった。

 ハンセンでは、八インチ砲の破片が高速自動車道のパーキングエリアの地面をえぐったり、M16ライフルの銃弾が伊芸区の民間地域数カ所で見つかるなどの事故が起きている。

 住民が米軍の射撃訓練を疑うのは、過去の経験からしても、金属片発見当時の状況からしても、当然だと言うべきだろう。

 地元住民の不安を解消するためには米軍、県警による真相究明が必要だ。

 真相を藪の中に放置し、うやむやのまま幕引きを図ってはならない。

 キャンプ・ハンセンでの実射訓練は、根本的に見直す時期にきているのではないか。

 惰性の思考で訓練を当然視するのではなく、現実に即して、日米双方であらためて問題点を洗い直すべきだ。
(沖縄タイムス2/13社説) 
http://www.okinawatimes.co.jp/news/2009-02-13-M_1-005-1_001.html



伊芸被弾事件 
訓練以外なら何が原因か

2008年12月、金武町伊芸で、駐車していた車のナンバープレートに突き刺さった状態で見つかった銃弾について、在沖米海兵隊は「海兵隊による最近の訓練とは直接的な関連がない」とし、実弾訓練の継続実施を発表した

 事件当日、射撃訓練を実施していた部隊が銃弾流出防止の安全手順をすべて順守していたことが理由だという。米軍側の一方的な見解にすぎず、到底納得できるものではない。

 プレートを貫いた銃弾は、米軍が広く使用している「M33普通弾」50口径(12・7ミリ)の弾芯であることが県警の鑑定で明らかになっている。陸上自衛隊は県内で使用しておらず、出どころは米軍以外に考えられない。

 乗用車の持ち主の祖母が昨年12月10日、駐車場で作業中「バーン」という大きな音を耳にし車付近で白煙を目撃した。状況から判断すれば、この時に被弾したとみて間違いない。

 部隊は安全手順をすべて順守していたというが、本当なのか。発射角度を誤った事実はないのか。撃った弾数と着弾した数を照合した結果、一発の誤差もなかったというのか。

 海兵隊は「物的証拠も状況証拠も、銃弾の出どころがわれわれの射撃訓練場だということは示していない」と強弁するだけで、県民を納得させるだけの根拠を一切明らかにしていない。

 これでは、訓練に携わった兵士の言い分を都合よくうのみにして責任を回避しようとしている―と疑われても仕方あるまい。

 金武町内では米軍の銃弾や砲弾の破片が住民地域を直撃したことが何度もあり、過去には負傷者が出たこともある。

 キャンプ・ハンセンでは10日、航空自衛隊のヘリが離着陸するなど、米軍再編に伴う日米共同使用が目に見える形で拡大してきた。住民にとっては踏んだりけったりの状況だろう。

 被弾の原因が海兵隊の訓練でないのなら、一体、誰が、何の目的で銃弾を発射したのか。肝心な点がうやむやにされたままでは住民は安心して生活できない。そんな中で演習を継続するなど言語道断だ。

 海兵隊が何と言おうと、現時点で発射元として最も疑わしいのは米軍だ。県警は、演習場への立ち入りを要求し、誤射の可能性がなかったか徹底的に捜査すべきだ。(琉球新報2/13社説)
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-140736-storytopic-11.html







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Posted by ミチさん at 22:36│Comments(0)反基地
 
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