2013年11月14日

教科書無理やり統一 乱暴だ 歴史すべて消される

沖縄への圧力強まる



文科省、教科書に政府見解の記載要求 検定改定へ (琉球新報11/14)

県、国に不服申し立ても 竹富教科書の是正要求で (琉球新報11/14)

八重山教科書統一へ法改正 来年にも文科省 (沖縄タイムス11/14)

琉球朝日放送のニュース映像(動画)
2013.11.14 「統一教科書使用」明文化も 文科省教科書検定基準改正めざす

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教科書無理やり統一 乱暴だ 歴史すべて消される教科書無理やり統一 乱暴だ 歴史すべて消される  
(琉球新報11/14)



教科書無理やり統一 乱暴だ 歴史すべて消される 
(琉球新報11/14)



教科書採択で法改正 識者ら政治介入批判 (沖縄タイムス11/14)

総裁補佐「ルール破る子育つ」自民が竹富町教委批判 (沖縄タイムス11/13)

八重山教科書問題 県教委、結
八重山教科書問題 県教委、結論出さず協議継続
 (琉球新報10/24)

教科書無理やり統一 乱暴だ 歴史すべて消される 
(琉球新報10/24)



【関連する日記アーカイブ】
2013.11.08 子どもの心の中まで国家統制するつもりか
2013.10.20  国の教育介入加速 抵抗への“見せしめ” 竹富教科書で是正要求
2013.10.01 育鵬社採択へ最後通牒 にじむ自民の強硬姿勢


11/15追記

教科書採択地区決定優先に 文科省が義務化方針 " (琉球新報11/15)

琉球新報11/15社説  検定基準見直し 国定教科書化は許されない
下

検定基準見直し 国定教科書化は許されない

 安倍政権は国定教科書化を狙っているのか。検定基準と選び方を政府の都合のいいように変えようとしているからだ。中立であるべき教育への政治介入は許されない。

 文部科学省は現行の教科書検定基準を見直し、近現代史の歴史的事実や領土などに関し政府見解を記載させ、諸説ある歴史上の出来事などは多数説や少数説を「バランスよく」記述するよう明記する方針という。

 文科省方針は安倍晋三自民党総裁の肝いりで設置された同党教育再生実行本部の教科書検定の在り方特別部会・中間まとめに沿っている。

 中間まとめは多くの教科書を「自虐史観」と批判し「愛国心教育」を強調している。「バランス」論をかざして、学術的に検証されてきた学説を特定政党の一方的な歴史観でゆがめるのは危険だ。

 教科書検定基準が改定されれば、沖縄戦で軍の強制・誘導などによって引き起こされた住民の死(教科書は「集団自決」と表記)の記述も対象になる可能性が高い。

 軍の強制は沖縄戦研究の定説であり最高裁判決で確定している。にもかかわらず強制を示す記述の削除や、関与を否定する見解を併記するよう圧力をかけるなら、国家による史実の歪曲(わいきょく)になる。

 国策による地上戦の犠牲が正確に記述されなかったり、国家に命をささげた崇高な死へとすり替えられたりするなら、戦前の国定教科書と変わらない。南京虐殺や日本軍「従軍慰安婦」への軍関与も史実を歪曲してはならない。

 もう一つの問題点は、教科書の選定方法を変えようとしていることだ。前述の自民特別部会中間まとめと一致する。中学公民教科書の採択をめぐって、竹富町が保守色の強い教科書と異なる教科書を使用した事例を問題視し、同町が判断根拠にした地方教育行政法を改正しようとしている。

 萩生田光一自民特別部会主査が竹富町を名指しし「ルールを破って開き直る子が育つ」と語った。選定ルールを破ったのは玉津博克石垣市教育長であり、それに乗じてルール(法律)変更をもくろむ政府こそ問題だ。

 韓国の朴槿恵大統領が、独仏の取り組みを例に挙げ、日中韓3カ国の共同歴史教科書づくりを提案した。傾聴に値する。偏狭なナショナリズムは国家間の対立をあおるばかりで信頼は生まれない。未来を担う子どもたちにも必要ない。
(琉球新報11/15社説、記事原文はこちら


沖縄タイムス11/15社説  [検定に新基準]  事実上の国定教科書だ
下

[検定に新基準]  事実上の国定教科書だ

 文部科学省は、小中高校の社会科分野の教科書検定基準を見直す方針を決めた。近現代史の歴史的事実について、政府見解の尊重を求める規定を明記するという。

 検定基準に新たに盛り込むのは(1)政府見解や確定判決がある場合は踏まえた記述にする(2)諸説ある事柄については多数説や少数説をバランスよく取り上げる−との内容だ。南京事件の被害者数や「慰安婦」への日本軍関与の実態、尖閣諸島や竹島など領土に関する問題が念頭にあるとみられる。

 ただ、文科省が新たに検定基準に加える項目は、これまでの検定でも運用で実行されてきたものだ。

 今年3月に結果が公表された高校の日本史教科書検定でも、南京事件について「少なくとも十数万人が殺害された」との記述に対し、「犠牲者数について諸説あることが理解できない」との検定意見がつき、「犠牲者については、約20万人や十数万人、またそれ以下など諸説ある」の記述に修正された経緯がある。

 あえて検定基準に明記し、国の統制を強化する必要があるのか疑問だ。教科書会社が萎縮し、論争のある問題についての記述を避けたりしないか懸念は消えない。

 教科書を使って政府見解を学ばせよう、というのであれば、事実上の「国定教科書」に他ならない。行きすぎた「政治介入」だ。愛国心教育を重視した復古主義的な教育改革を推し進め、歴史の軌道修正を図りたいという思惑が透けて見える。

    ■    ■

 第1次安倍内閣の2007年に公表された高校日本史教科書検定では、沖縄戦の「集団自決(強制集団死)」から旧日本軍強制を示す記述が削除された。県民の怒りは、検定意見の撤回を求める大規模な県民大会につながり、「軍命」「強制」記述の復活を求める運動は今なお続いている。

 こうした状況のもと、さらに政府見解の反映が強く求められることになれば、「学術研究レベルで検証されてきた説が、政府に都合のいい説に置き換えられる可能性が出てくる」(山口剛史琉球大准教授)。歴史が恣意(しい)的にゆがめられる可能性があるとするなら、極めて危険だ。

 07年の県民大会で、高校生代表は「私たちは真実を学びたい。そして次の世代の子どもたちに伝えたい」と訴えた。学びの場で使われる教科書には、子どもたちのこうした思いこそ尊重すべきだ。

    ■    ■

 文科省は八重山地区での中学公民教科書一本化に向け、統一採択に従うよう法改正で明文化する方針も決めた。

 そもそも同地区の混乱の元は、地方教育行政法と教科書無償措置法という二つの法律の矛盾にある。政府が無償措置法に照らし、竹富町を「違法状態」とする解釈は乱暴だ。

 自民党教育再生実行本部の特別部会で、「ルールを破っても開き直る子が育つ町になってはならない」とスポーツと絡め竹富町を批判した萩生田光一総裁特別補佐の発言も到底容認できない。

 教育の主役は子どもたちだ。主役を置き去りにした教育改革はあり得ない。
(沖縄タイムス11/15社説、記事原文はこちら



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この記事へのコメント
11/15追記しました
Posted by ミチさんミチさん at 2013年11月15日 15:41
 
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