2012年03月21日

「確証がない?」 これまで検証してきたことは何だったのか

3月20日の金口木舌(琉球新報コラム)です
「沖縄にはジュゴンはいない。なぜなら私が見ていないからだ」。こんな説明では、どれほど高名な学者であっても非科学的で説得力がない

 ジュゴンがいないことを証明するには、沖縄の全海域を調べる必要があるが、それは不可能に近い。存在しないことの証明は「悪魔の証明」ともいわれ、極めて困難だ。この破綻した論理に、県当局がからめ捕られている感がするのが、第32軍司令部壕の説明板問題だ

 住民虐殺や「慰安婦」について県は「ないという証言もあり、不確かだ」として削除した。「ない」の根拠は乏しく、「私は見ていない」「知らない」ならともかく、存在事実までは否定できない。幾つもある確かな目撃証言は重い

 2010年に沖縄歴史教育研究会が県内高校生2100人を対象に「従軍慰安婦」の意味を問うたところ、「看護活動」が37%、「性の相手」が18%。最多は「わからない」42%だった。教科書から「慰安婦」記述が消えたため、知らない若者が増えた

 首里城周辺には戦争遺跡が多い。06年には通学路整備として、弾痕の残るコンクリート製のトーチカ(防御陣地)が一部削られた。工事をした県は戦跡と知りつつ「生活優先」と判断した。学校側は戦跡とは知らなかった

 沖縄戦の継承が叫ばれる中、身近な戦跡を知らないと伝えることさえできない。歴史にふたをしてはいけない。
(琉球新報3/20、記事原文はコチラ




「確証がない?」 これまで検証してきたことは何だったのか
(琉球新報3/20、記事原文はコチラ



「確証がない?」 これまで検証してきたことは何だったのか 
(沖縄タイムス3/20、記事原文はコチラ



「確証がない?」 これまで検証してきたことは何だったのか 
(沖縄タイムス3/20)



「確証がない?」 これまで検証してきたことは何だったのか
(琉球新報3/20)



琉球朝日放送のニュース映像
2012.03.19 検討委員や市民が要請「体験者の思い否定しないで」
2012.03.19 第32軍司令部壕問題 知事「確証ないため削除」


知事の勉強不足を具体的に指摘しているブログがあります
こちらの目取真俊ブログもぜひ読んでください
2012.03.21 資料:山第三四七五部隊 内務規定
2012.03.20 資料:第32軍司令部壕説明板設置検討委員・新城俊昭さんの経過報告
2012.03.19 資料:千原繁子著『カルテの余白』
2012.03.18 県による「慰安婦」「住民虐殺」の記述削除についての緊急学習会
2012.03.17 仲井真県当局による沖縄戦の歴史改ざんを許してはならない
2012.03.16 第32軍司令部壕説明板問題を考えるために


【関連する日記アーカイブ】
2012.03.18 消される沖縄戦



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Posted by ミチさん at 23:47│Comments(0)沖縄戦
 
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