2011年05月10日

国策に翻弄されその過ちで犠牲になるのはいつも・・・

今朝の沖縄タイムスの1面コラム「大弦小弦」です
 東日本大震災直後に横浜市の日本新聞博物館で始まった写真展「沖縄・終わらない戦後」で、米軍の毒ガス移送のために避難する住民の写真に足を止めた

 ▼米軍の毒ガス兵器は1969年7月、沖縄市の知花弾薬庫で発生したガス漏れ事故で発覚。貯蔵されていたのは、地下鉄サリン事件でも使用されたサリンだった

 ▼即時撤去を求める島ぐるみ闘争は、71年9月に撤去されるまでの2年2カ月に及び、沿道の住民5000人余りは移送中の避難を余儀なくされた

 ▼写真は住民を乗せたバス車中で撮られ、カメラに駆け寄る少年と不安そうに外を見つめるお年寄りが写し出されている。日米安保で苦悩を強いられる沖縄県民の姿を象徴する。基地を取り巻く環境は、撤去から40年がたつ現在も変わっていない

 ▼国策に翻弄(ほんろう)され、その過ちで犠牲になるのは地域住民だ。その構図は、国や電力会社の「安全神話」が崩壊した福島第1原発事故で、故郷を後にせざるを得なかった福島の人々とオーバーラップする

 ▼写真展を見た写真家の石川文洋さんは「沖縄の基地問題や原発政策など構図は同じだ。国策は国の利益であって、必ずしも国民の利益と一致するわけではない」と指摘する。さらに付け加えた。「政府を注意深く見ないと、いつだまされるか分からない」(与那原良彦)(沖縄タイムス5/10、コラム「大弦小弦」より)



国策に翻弄されその過ちで犠牲になるのはいつも・・・ 
(沖縄タイムス5/9)



【関連する日記アーカイブ】
2011.04.23 原発は差別の上に成り立っている
2011.03.25 脱原発と脱軍事基地をつなぐもの 



同じカテゴリー(大丈夫か この国)の記事

Posted by ミチさん at 18:16│Comments(0)大丈夫か この国
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。