2012年04月28日

再編見直しは、辺野古見直しに非ず

再編見直しは、辺野古見直しに非ず 
(琉球新報4/28、記事原文はコチラ



再編見直しは、辺野古見直しに非ず 
(沖縄タイムス4/28)



再編見直しは、辺野古見直しに非ず 
(琉球新報4/28)



琉球朝日放送のニュース映像(動画)
2012.04.27 日米共同発表 嘉手納より南 5施設を13分割


【関連する日記アーカイブ】
2012.04.27 この時期の共同文書の意味は?


4/29追記

沖縄タイムス4/29社説 [日米共同文書]負担軽減の本気度疑う
下

[日米共同文書]負担軽減の本気度疑う


 在日米軍再編見直しをめぐる日米共同文書発表を受け、県内は疑念と無力感に包まれている。

 普天間問題は、辺野古移設を「これまでに特定された唯一の有効な解決策」と表記。嘉手納統合を提唱する米上院軍事委員会のレビン委員長らへの配慮から「これまでに特定された」との下りが土壇場で追記された。とはいえ、辺野古以外の具体策の検討は進んでいない。軸足が定まらないまま、その場しのぎの「外交的な作文」が仕上がったにすぎない。

 共同文書は「政治的に実現可能」な基準を満たす方法で普天間移設に取り組むとしている。これは沖縄の政治や世論状況を指す。にもかかわらず、県外移設を求める沖縄の意向が全く反映されていない合意は明らかな矛盾である。

 誰のための「見直し」なのか。アジア太平洋地域の米海兵隊のローテーション配備を急ぐ「米側の都合」に起因しているのは明白だ。今月末の日米首脳会談で、同盟の深化を演出したい両政府の思惑を優先したのが実情だろう。

 共同文書には、普天間飛行場の補修に日米で取り組むことも盛り込まれた。住民の生命・財産を危険にさらし続ける基地を維持するために血税を注ぐ。この不条理と向き合うのは県民には耐え難い。

 普天間問題に関わる日米合意は1996年の返還発表以降、何度も塗り替えられてきた。過去の教訓から学ぶべきは、実行不能な策に固執する愚かさだろう。日米は普天間の危険性への切実感に乏しい、と断じざるを得ない。

 玄葉光一郎外相は日米の見直し協議に先立つ2月、「地元の要望に応え、負担軽減を先行する」と強調した。共同文書の内容から「負担軽減の先行」を実感する県民がどれだけいるだろうか。

 返還対象の大半は「県内に機能移転後」または「海兵隊移転後」の条件が付く。「速やかに返還」とされた施設は全体のごく一部である。跡利用に神経をとがらせる県内自治体は「細切れで返還されても据え置きになるだけで空理空論だ」との冷めた見方が主だ。官僚の「机上の合意」がいかに実利と乖離(かいり)しているかはりょう然としている。

 だいいち、ほとんどが過去に返還合意されたものの焼き直しで新味を欠く。県内移設条件付きのため進展してこなかった状況が改善されるわけでもない。返還時期も明記されず、負担軽減の本気度を疑う内容だ。これを「成果」と誇るのは筋違いも甚だしい。

 嘉手納基地より南の米軍施設の「先行返還」で得点を稼ぎ、普天間飛行場の辺野古移設に向け、県の軟化を促す。これが官僚の描く筋書きだった。米交渉の読みの甘さ、県民世論とのピントのずれは救い難い。逆の見方をすれば、政府は辺野古移設を進めるまともな手だてを持ち合わせていないことの証しでもある。

 共同文書は「2国間の動的防衛協力の促進」に向け、日米の共同訓練場をグアム以外に米自治領の北マリアナ諸島に整備する方針も掲げた。米軍と一体化する自衛隊の沖縄進出の動向に注視が必要だ。
(沖縄タイムス4/29社説、記事原文はコチラ


再編見直しは、辺野古見直しに非ず 
(沖縄タイムス4/28)



再編見直しは、辺野古見直しに非ず
(沖縄タイムス4/29)



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