2013年10月08日
京都地裁 ヘイトスピーチに禁止命令
【チェックしてほしい記事はこちら】
・街宣禁止と賠償命じる、京都地裁 朝鮮学校周辺 (琉球新報10/7)
・「人種差別」判決 憎悪表現禁止へ議論急げ (琉球新報10/8)

琉球新報10/8社説 「人種差別」判決 憎悪表現禁止へ議論急げ
沖縄タイムス10/8社説 [ヘイトスピーチ判決] 条約違反の人種差別だ
「のりこえねっと」のホームページはこちら
http://www.norikoenet.org/
【関連する日記アーカイブ】
2013.05.21 ヘイトスピーチと法規制
10/10追記
10/11追記
10/12追記
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・街宣禁止と賠償命じる、京都地裁 朝鮮学校周辺 (琉球新報10/7)
・「人種差別」判決 憎悪表現禁止へ議論急げ (琉球新報10/8)


(琉球新報10/8)

(琉球新報10/8)

(琉球新報10/8)
琉球新報10/8社説 「人種差別」判決 憎悪表現禁止へ議論急げ
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「人種差別」判決 憎悪表現禁止へ議論急げ
ヘイトスピーチ(憎悪表現)と呼ばれる差別的発言を人種差別と認定する初の司法判断が出た。差別的な活動に対する一定の抑止効果が期待される意義深い判決だ。 京都朝鮮第一初級学校(京都市)周辺で大音量の街宣活動を繰り返して授業を妨害したとして、運営する学校法人が「在日特権を許さない市民の会」(在特会)などを訴えた訴訟で、京都地裁は学校の半径200メートル以内での街宣禁止と約1200万円の賠償を命じた。
橋詰均裁判長は街宣とその様子を撮影した映像をインターネット上で公開した行為に関し「著しく侮蔑的な発言を伴い、人種差別撤廃条約で禁止した人種差別に当たり、違法だ」と認定した。「示威活動で児童らを怖がらせ、通常の授業を困難にし、平穏な教育事業をする環境を損ない、名誉を毀損した」とも指摘した。
ヘイトスピーチは人種や民族、宗教などを理由に激しい言葉で憎悪をあおり立てる。在日韓国・朝鮮人が多く住む地域などで、「殺せ」「たたき出せ」「レイプしろ」と叫ぶデモが繰り返されている。
おぞましい言葉の矛先は沖縄にも向けられた。1月に41市町村の首長らがオスプレイの配備撤回を訴えて東京都内を行進した際には、日章旗や旭日旗、米国旗を手にした団体が「売国奴」「日本から出て行け」などと数時間ののしった。
自分と立場や属性が異なる人々のもとへ突然現れ、差別的発言を浴びせ続ける。常軌を逸した行動だが、ドイツや英国、フランスなどの欧米では「犯罪」に該当するのに対し、日本にはヘイトスピーチを規制する法律がない。
ヘイトスピーチに対して日本政府は「禁止法が必要になるような差別は存在しない」との立場だ。NGOのヘイトスピーチ対策に関する国会議員アンケートでは、回答率が1割以下だった。政府や国会の関心の低さが、憎悪表現が増幅する温床になってはいないかと深く憂慮する。
判決が言及した人種差別撤廃条約に、日本は1995年に加入している。ヘイトスピーチの法規制に対しては権力側の乱用により表現、言論の自由が奪われるとして警戒感も強いが、人権差別など対象を絞った法制化の議論も必要ではないか。ヘイトスピーチは、個人や民族の尊厳を否定するもので断じて許されない。現行法の厳正な運用による規制も検討すべきだ。
(琉球新報10/8社説、記事原文はこちら)
沖縄タイムス10/8社説 [ヘイトスピーチ判決] 条約違反の人種差別だ
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[ヘイトスピーチ判決] 条約違反の人種差別だ
著しく侮蔑的、差別的な多数の発言を伴い、人種差別に該当する。判決は、こう指摘し、原告の名誉を損ない、不法行為に当たると認定した。
朝鮮学校の周辺で大音量でヘイトスピーチ(憎悪表現)を繰り返して授業を妨害したとして、学校を運営する京都朝鮮学園が「在日特権を許さない市民の会」(在特会)などに対し、街頭宣伝禁止と損害賠償を求めた訴訟で、京都地裁は街宣禁止と約1200万円の損害賠償を命じる判決を言い渡した。
裁判所がヘイトスピーチの違法性を認定したのは初めて。ヘイトスピーチという言葉こそ使っていないが、極めて常識的な判決だ。
京都朝鮮第一初級学校(現・京都朝鮮初級学校)は2012年に統廃合。移転先での街宣も禁じた。異例の判断だ。
東京・新大久保や大阪・鶴橋など在日コリアンが多く生活する地域ではヘイトスピーチを繰り返しながらデモが続けられており、対抗勢力との乱闘事件も起きている中での判決である。意義は大きい。
判決などによると、在特会の元メンバーらは09年12月から10年3月にかけて計3回にわたり、京都朝鮮第一初級学校の近くで拡声器や街宣車で、朝鮮学校を「日本からたたき出せ」「ぶっ壊せ」、在日朝鮮人を「ゴキブリ」「ウジ虫」などと連呼した。児童らに「スパイの子ども」などと罵声を浴びせた。さらに撮影した動画をインターネット上で公開した。
街宣で授業は中断。児童らが泣きだすなど、教室はパニック状態になったという。
■ ■
判決の根拠は国連の人種差別撤廃条約である。条約は1965年に国連総会で採択され、69年に発効した。日本は遅れて95年に批准した。
同条約では人種に基づくあらゆる区別、排除、制限または優先を「人種差別」と定義。判決はこの定義に基づき、「在日朝鮮人に対する差別意識を世間に訴える意図のもとに示威活動および映像公開をしたと認められる」として、人種差別と認定した。在特会側が主張していた「憲法が定めた『表現の自由』の範囲内」を一蹴した。
条約では人種差別を助長・扇動する活動を禁止し、処罰することを義務付けているが、日本は留保しているため、規制する法律がない。
政府は禁止法が必要となるような差別は存在しないことを理由にしているが、ヘイトスピーチの現場とは、かけ離れた認識ではないだろうか。
■ ■
不寛容な社会は息苦しい。ヘイトスピーチは「殺人」さえ叫び、人種差別をあおる。人権は普遍的な価値であり、人類が到達した理念である。
ここに来て、社会学者の上野千鶴子さんらが9月、ヘイトスピーチとレイシズム(人種差別主義)を乗り越える国際ネットワーク「のりこえねっと」を設立した。市民グループは7月に大阪市で、9月に東京都新宿区で「一緒に生きよう」などとパレードして沿道に呼び掛けた。
新しい動きは社会に健全さが残る証しであり、対外的にも重要だ。この動きに賛同し、もっと広げていきたい。
(沖縄タイムス10/8社説、記事原文はこちら)

(琉球新報9/26、記事原文はこちら)
「のりこえねっと」のホームページはこちら
http://www.norikoenet.org/
【関連する日記アーカイブ】
2013.05.21 ヘイトスピーチと法規制
10/10追記

(琉球新報10/10)

(琉球新報10/10)
10/11追記

(琉球新報10/11)
10/12追記
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(琉球新報10/12、記事原文はこちら)
この記事へのコメント
10/10追記しました
Posted by ミチさん
at 2013年10月10日 21:59

沖縄タイムス様、琉球新報様、お前らが言うな!片腹痛いわ!
おぞましい言葉の矛先は沖縄の米兵や軍属というだけで同胞沖縄県民にも向けられた(超怒り!)。
おぞましい言葉の矛先は沖縄の米兵や軍属というだけで同胞沖縄県民にも向けられた(超怒り!)。
Posted by 通りすがりの沖縄県民 at 2013年10月11日 01:58
10/11追記しました
それから
>通りすがりの沖縄県民さん
以前にもお願いしましたが、貴方の持論を述べられるのは結構ですが、どうか品位に書いた言葉や表現はこの場では慎んでください。
続くようでしたらコメントを削除させていただきます。
それから
>通りすがりの沖縄県民さん
以前にもお願いしましたが、貴方の持論を述べられるのは結構ですが、どうか品位に書いた言葉や表現はこの場では慎んでください。
続くようでしたらコメントを削除させていただきます。
Posted by ミチさん
at 2013年10月12日 00:51

10/12追記しました
Posted by ミチさん
at 2013年10月13日 00:47

在特会がなぜ?このような抗議活動をしなければいけなかったのか、
その経緯が知りたいとこです。
その経緯が知りたいとこです。
Posted by 普通の沖縄県民 at 2013年10月19日 11:09