2013年03月13日

海を売り渡した男“古波蔵廣” とならぬことを彼のために祈ります

ただただ 寂しくて悲しい と稲嶺進・名護市長は言葉少なに語った。同じ名護市民としてはこの言葉しかなかったのだと思う。とても重い言葉だ。

たしかに事と次第によっては「カネで折り合いをつける」ということもありだろう。でも今回のこれはそんな次元のこととは違うんだ。それがどうしてわからないのだろう。

同意賛成票88、反対票2でもわかるように名護漁協の総会は出来レースだった。仲間内で反対すればきっとそこでは生きていけないのだろう。

「名護を切り崩せ!」 それが歴代日本政府の合言葉であり、そこを突破口に沖縄は割れると信じて疑わない。

そこでみなさんにお聞きしたい

あなたはそんな姑息な日本政府の熱烈なサポーターですか? それとも隠れサポーターですか?

名護が落ちれば、自分の所が助かると思っていませんか?



海を売り渡した男“古波蔵廣” とならぬことを彼のために祈ります 
(沖縄タイムス3/12、記事原文はこちら



琉球朝日放送のニュース映像(動画)
2013.03.11   名護漁協 埋め立てに同意


海を売り渡した男“古波蔵廣” とならぬことを彼のために祈ります 
(沖縄タイムス3/12)



海を売り渡した男“古波蔵廣” とならぬことを彼のために祈ります 
(琉球新報3/12)



海を売り渡した男“古波蔵廣” とならぬことを彼のために祈ります 
(琉球新報3/5)




琉球新報3/12社説 埋め立て同意 子々孫々に責任持てるか
下

埋め立て同意 子々孫々に責任持てるか

 沖縄が大きな転機を迎える中、子々孫々への責任を持てるのか。歴史の評価に耐えうる判断なのだろうか。

 米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設をめぐり、政府が求めた公有水面の埋め立てに対し、名護漁協が総会で同意した。これまでも容認していただけに、同意自体に驚きはない。だが、理由を説明した古波蔵廣組合長のあけすけな発言には驚いた。

 「納得いく額を出してもらえば、あすにでも(同意を)出す」「早い話が補償を得られればいい」

 貴重な自然が息づき、組合員の父祖を含めた、多くの漁民が生活の糧にしてきた豊かな海を、漁業補償と引き換えに差し出すことに何のためらいも感じられない。

 埋め立て予定海域は、県の自然環境保全指針で、最も厳格な保全が義務付けられた海域である。

 古波蔵氏は、海を守り抜くウミンチュの誇りをどう考えているのか。その発言は、5年、10年先の目先の利害を最優先する宣言としか映らない。

 東日本大震災から満2年。日本中が命の尊厳への思いを新たにしたその日、名護漁協の判断に複雑な思いを抱いた県民も多かろう。

 「沖縄は金の力で何とでも押さえ付けられる」という印象操作に走る永田町・霞ヶ関の政治家や官僚がほくそ笑む光景が浮かぶ。

 名護漁協と気脈を通じたかのように、安倍晋三首相は普天間飛行場の県外移設は「現実の政策として困難」と初めて発言した。

 主力の戦闘部隊の大半がグアムに移るにもかかわらず、航空部隊との一体性を強調した。官僚作成の矛盾含みの答弁書を棒読みする姿には、沖縄の負担軽減の核心に迫る気迫が全く感じられない。

 政府は移設容認の数少ない団体を過大評価してはならない。埋め立てで消える漁業権は、漁協・漁業者のものとしても、辺野古沖に代替基地を造ることには、県内の全41市町村長が反対し、周辺の宜野座、石川の両漁協も反対している。オール沖縄の民意に揺らぎはないのだ。

 基地の新設・拡張の問題が浮かび上がるたびに、沖縄社会は、残すべき普遍的な価値は何かという厳しい問いを突き付けられてきた。歴史から学び、沖縄は新基地ノーの民意を強めている。

 現行の辺野古沖案は日米が一方的に決めた。沖縄の民意を無視し、政府は埋め立て申請を急ぐ愚を犯してはならない。
(琉球新報3/12社説、記事原文はこちら



3/13追記

沖縄タイムス3/13社説 [名護漁協同意] 地域再生にマイナスだ
下

[名護漁協同意] 地域再生にマイナスだ

 名護漁協(古波蔵廣組合長)は11日、臨時総会を開き、米軍普天間飛行場の辺野古移設に伴う公有水面埋め立てについて同意することを賛成多数で決めた。

 漁協は、政府との間で金額の開きが大きい漁業補償をめぐり「条件闘争」に入る。漁協の納得のいく金額で妥結しない限り、同意書を政府に提出しない、と言っている。

 同漁協は埋め立て予定の海域に漁業権を持つ。財産権である漁業権の処分は、漁協が決めることではあるが、辺野古移設は同漁協だけの問題ではない。

 組合員は漁業補償を得るが、新たな基地の負担を子や孫の世代に回す。漁協は漁業補償の獲得を優先し、名護市の意向や北部市町村会の反対決議も無視したことになる。

 そればかりか、稲嶺進名護市長が「目の前の一時的な補償のために受け入れていいのか」と熟考を求めたのに対し、古波蔵組合長は総会後、「それは彼の勝手でしょ。われわれは組合の勝手で、関係ねー」と語っている。

 稲嶺市長の真剣な危惧に対し、からかうような表現で応答するのは、重要な採決をした組合長の言葉としては、あまりにも不真面目である。

 名護漁協が同意したとしても、県、県議会、全市町村長、全市町村議会が辺野古移設に反対し、県外移設を求めている県内の構図は全く変わらない。仲井真弘多知事、稲嶺市長も同様の姿勢を堅持しており、政府はこの事実を忘れてはならない。

    ■    ■

 アメとムチによる地域分断工作は、政府の常とう手段である。それを象徴するのが基地再編交付金だ。

 基地建設に対する協力の度合いに応じて自治体に交付金を支給する露骨な政策である。辺野古移設に反対する稲嶺市長が誕生し、再編交付金が打ち切られたことは記憶に新しい。

 名護漁協の同意は1950年代の「島ぐるみ土地闘争」における久志村辺野古(当時)を想起させる。

 辺野古の地主は56年12月、米軍と土地賃貸借契約を結び、これを契機に土地闘争は終息に向かった。

 キャンプ・シュワブが完成し、「辺野古社交街」はベトナム戦争当時、米兵らでにぎわった。だが、基地による経済振興は基地依存を深め、経済的自立を阻む。

 地域振興は各種団体が力を合わせ、協力しなければ成果が得られない。内発的でないと持続可能なものにはならないことは辺野古のいまの状態を見れば明らかである。

    ■    ■

 名護市の市街地を見渡す銭ケ森(ジンガムイ)。毎年、地元の中学校を卒業した新成人らが漢字一文字に願いを込めた「光文字」をともす。

 98年は「和」だった。前年に普天間の代替となる海上基地をめぐり、市民投票が行われた。条件付き反対票が、条件付き賛成票を上回ったが、地域社会に大きな亀裂が生じた。

 あれから約15年がたつ。政府は、生活の場であるコミュニティーをずたずたに切り裂く対立と分裂を押し付けてはならない。

(沖縄タイムス3/13社説、記事原文はこちら



【関連する日記アーカイブ】
2013.02.27 政府、辺野古埋め立て準備加速 名護漁協に同意求める
2013.02.18 閣僚の沖縄詣での裏にあるもの



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Posted by ミチさん at 01:46│Comments(0)辺野古新基地建設
 
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